TARO BLOG

住宅設備のインターネット販売を行う、サンワカンパニー代表取締役社長山根太郎のブログです。山根自身の取組みや日々感じていることを発信していきます。

事業承継に対する取組

昨今、中小企業の廃業が増えていると言われており、なかでも後継者難から会社をたたむケースが多く、廃業する会社のおよそ5割が経常黒字という異様な状況です。

経済産業省の分析では2025年に6割以上の経営者が70歳を超え、現状127万社で後継者不在の状態にあると言われています。経産省の内部試算では黒字廃業を放置すれば25年までの累計で約650万人の雇用と約22兆円に上る国内総生産(GDP)が失われる恐れがあるとのことです。

 

そのような状況の中、積極的な事業承継また承継後に企業がこれまでに積み上げたノウハウを使って新たな価値を社会に与える事を促すべく2018年6月20日、「一般社団法人ベンチャー型事業承継」(*1)の設立が発表されました。

私も当団体に顧問という形で参加させて頂いています。その活動の一環として大学でアトツギ(*2)候補生のゼミにスピーカーとして参加させて頂いたり、ビジネスコンテストのメンターをさせてもらっています。

 

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私は就任以来、サンワカンパニーをグローバル企業にすることを一貫して目指しています。その言葉に嘘も偽りもありませんが、ただだからと言って日本がどうなろうが興味がないという訳ではありません。

 

微力ながら自分が事業承継の経験者として感じた事、失敗した体験、成功体験をアトツギ候補の人たちに共有し、(あくまでも共有です。押し付けるつもりはありませんし、最終的には経営者になるのであれば何事も、情報を咀嚼し、自分で決断することが重要だと考えています。)少しでも前向きな事業承継が増えることによって日本全体が少しでも良くなればいいなと思っています。

 

自分たちの会社もまだまだなのに、人の心配をしている場合かという方もいるかも知れませんね。ただ、現在我々のお客様である設計事務所工務店だって中小企業が殆どですし、なによりこれから家を買う世代のアトツギ候補や大学生と関わることによって将来顧客の感性や動向を知る事は本業にもプラスになります。

 

実は現在、私の事業承継の経験、帝王学とは何だったのかという内容の書籍を幻冬舎から出版するべく発刊の準備をしています。私が頂く書籍の収益は全て「一般社団法人ベンチャー型事業承継」に寄付しようと思っています。

 

そしてこれらの活動に加えて、事業承継を経て業績を拡大し、サンワカンパニーという会社を成長させた姿を示すことによってアトツギの星になることが最も重要だと考えています。

*1:若手後継者が、先代から受け継ぐ有形・無形の経営資源を活用し、リスクや障壁に果敢に立ち向かいながら、新規事業、業態転換、新市場参入など、新たな領域に挑戦することで、永続的な経営をめざし、社会に新たな価値を生み出すこと

*2:ベンチャー型事業承継を行う若手後継者